スクラップヤード規制案の分析(第3回 帳簿)

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連載第3回は、「帳簿」という地味なテーマです(笑)。

地味ではありますが、スクラップヤード事業者のみならず、廃棄物処理業者等、スクラップヤード事業許可の対象外となる事業者も対象となる規制です。

帳簿の記載事項

「保管」と「再生」の事業ごとに、それぞれ記載すべき事項が挙げられています。

具体的には、「受入」と「搬出」の量や種類、相手方の記載が想定されています。

筆者の視点

廃棄物処理業界にとっては、馴染みのある記載事項ばかりですので、それほど大きな抵抗感は無いものと思います。

しかし、純然たるスクラップヤード事業者の場合は、特に金属くず商条例が制定されていなかった地域の事業者の場合は、非常に煩雑な実務に思えることでしょう。

そのため、改正法施行後に、自治体から受ける立入検査の際には、帳簿に関する問題点が指摘されることが増えそうです。

帳簿の記載は、後回しにすればするほど、正確な記載が難しくなっていきますので、その日の取引内容は、遅くともその日の業務が終了するまでには、帳簿に記載しておきたいところです。

「保管業」の帳簿記載例

電子マニフェスト使用時の報告のように、「個別の受入元ごとに、個別の製品の個別の搬出先を記載せよ」と、非現実的なレベルの記載までは想定されていないことは朗報と言えます(笑)。

筆者の視点

環境省資料には「備考」欄に、「バッテリーを除去 パソコン、プリンタ、HDD」と、「バッテリー除去の有無」や「選別後の製品種類」も記載している点が興味深い。

1つ前のスライドでは、「備考欄の中身」は、帳簿の法定記載事項として挙げられていませんでした。

「バッテリーの除去」は当然必要な行動ではありますが、帳簿の備考欄に書かせる必要性は無いように思われます。

「再生業」の帳簿記載例

「保管業」の帳簿と同様に、「受入元」と「搬出先」に関する情報の記載が想定されています。

筆者の視点

備考欄に、またもや「バッテリーを除去」等が記載されていますが、ひときわ目立つのが「廃蛍光管を除去」という記載。

蛍光管の場合、リユース以外には、ほぼ処分するしかない製品であるため、実質的には「廃棄物扱い」せざるを得ません。

そのため、「総体として有価物だから」という理由で、「廃蛍光管を他の有価物と一緒にスクラップヤードへ搬入してよいのか?」という疑問が生じます。

具体的には、蛍光管が「使用済金属・プラスチック物品」の一部としてスクラップヤードに搬入されることを、廃棄物処理法上でどのように扱うべきかを整理する必要があります。

そもそも「廃蛍光管」は他の廃棄物と混入させることなく、分別保管が必要な廃棄物ですので、スクラップヤード事業者へ搬入されることを当然の前提とした帳簿記載例には、違和感があります。

なお、公表された議事概要を見る限り、この点については特段の議論はなかったようですが、個人的には非常に気になりました。

この点について、今後の検討会でどのように整理されるのか注目したいところです。

帳簿の締め日や保存期間

「有害使用済機器」と「先行条例」の双方で

  • 毎月末までに記載
  • 1年ごとの閉鎖
  • 5年間の保存

という3点が共通していますので、政省令改正もほぼ確実にこの線で行われることになりそうです。

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